会社が楽しい
- 人生を楽しむコツは
好きな道を歩くこと

 
会社が楽しいのは幸せなことです。人生を楽しむことが出来ます。
仕事を楽しむコツは自分の好きな仕事に就くことです。
好きな道を歩くことです。そうすれば仕事をする会社が楽しいです。

会社が楽しい

会社は仕事をしに行くところです。
会社が楽しいのは仕事が楽しいということです。

もちろん、仕事は辛いけど、友達も多いし、おしゃべりもできるので「会社が楽しい」と言われる方もあると思います。
でも、ここで取り上げたいのは「仕事が楽しいので会社が楽しい」と言う場合についてのことです。

私は電気関係の開発設計を主にやって来ました。
例えば1年間でこういう製品を量産できるようにするというような目標をもって新製品開発をするわけです。

新製品の構想を立て、最初の設計を行って試作してみます。
試験してみますと必ず不具合があります。
その点を修正した設計を行い、また試作試験をしてみます。

やっとOKになれば、生産のための金型を作り、量産の準備を始めます。
量産してみますと、試作の時とは違う問題点が出てくるのが常です。

そのような問題を一つ一つ解決するのですが、これが楽しいのです。
物作りが好きですので、そういう仕事ならいくら忙しくても嫌にはなりません。
解決できた時は嬉しいです。
ですから仕事が楽しく、会社が楽しいのです。

もし、これが自分の好きな事でなかったならば、とっくにこの会社は辞めていたでしょう。
好きだから楽しいのです。会社に行くのが楽しいのです。

でも、私自身は夜中まで仕事をしても楽しいのですが、家庭生活の面では家内に大変世話をかけてしまいました。
料理洗濯はまだしも、子供の面倒から近所付き合いまで一人で全部こなしてくれました。
夫婦愛でしっかり結ばれていたお陰かもしれませんが、家内の私の仕事に対する理解がなければ家庭生活は破綻していたと思います。
家内のおかげで仕事に打ち込むことが出来、会社を楽しい所してもらえたのです。

好きな道

好きな道でなければ会社が楽しいなどとは言っていられないと思います。

私は物理学と数学が得意で、電気の物を作るのが楽しみでした。
小学校の時からそうなのです。

高校の時、どの道に進むべきか真剣に考えました。
数学の先生になる道と、電気の会社に勤める道のどちらにするか迷いました。
数学の先生なら公務員ですから安定した生活が出来ますが、電気の会社なら倒産することだってないとは言えず危険性も考えられたからです。

でも、考えに考えたすえ、好きな道、電気を選んだのです。
得意な道ではなく、好きな道を選んだのです。

電気の会社で設計することが望みでした。
この好きな道を歩くためには、まず電気の大学に行かなくてはなりません。
電気の大学もたくさんありますが、私の得意な数学と物理学を活かす方法を考えました。
ある大学が、給費生を募集していたのです。
これはその大学がお金をくれるのです。
ですから超難関ですが、普通の入学試験と違い、自分の得意科目だけ受ければよいのです。
物理と数学だけでよいのですから、これならば自信がありましたのでこの大学を選択したわけです。

無事に合格でき、電気工学を学びました。
そうして、卒業の頃、担任の先生から、「こういう電気の会社があるけれども行かないかね」とお話がありました。
会社を見学させてもらい、電気の製品開発が出来ることが分かりましたのでこの会社に入ることを決めたのです。

好きな道を歩くことは楽しいです。
私は電気の設計が好きですから、会社が楽しいのです。
いくら忙しくても、仕事そのものが楽しいのですから嫌だとは少しも思いせん。

人生とは、自分の経験や学習の積み重ねのことを言います。
人生感とは、その人生を自分がどう評価するかです。
楽しい人生であったか、辛い人生であったかその人なりの評価になります。
人生を楽しむコツは好きな道を歩くことです。
好きではない道を歩いてきたならば、会社が楽しいということにはならないと思います。

人生として、どの道に行くのかを若いうちに定め、その道に行くための準備をし、はじめて足を踏み入れるのです。 準備なしには入れません。例えば私の場合電気の道が好きですが、電気工学を学んでいなければ会社で仕事をすることができません。
電気工学を学ぶためには大学に合格しなければなりません。
合格のためには受験勉強も必要です。
若いうちに人生の方向を定め、その道を歩くための準備をすることが、人生を楽しむために必要なのではないでしょうか。
私はそのように思います。

感謝

実際私は若い間は感謝と言うことについてあまり意識していませんでした。
ただその場その場で適当な言葉は言っていたと思いますが、取り立てて「感謝の心」ということには気が付いていませんでした。

今この歳になって自分なりによく切り抜けて来られたものだと気が付いた次第です。
もっと早くから感謝の気持ちを大切にして来るべきだったと若干後悔しているところもあります。

とにかく両親は私を本当に可愛がって育ててくれました。
農家の次男坊ですから本来ならば農作業を手伝わなければならないのですが、ほとんど手伝いなどしていません。
私が物作りに興味を持っていることを見抜き、「子供の科学」という雑誌を毎月買ってくれました。
そこには色々の実験や物作りの事が書いてあります。
ラムネを作って父親に味見させたら、「なんだこりゃ?」と言われ、私も飲んでみましたら飲めたものではありませんでした。
砂糖を入れることを忘れていたのです。

鉱石ラジオを作ったり、電気機関車を作ったりしました。
母は、それを見て大変喜んでくれました。電気機関車を喜んだのではありません。
私が作り上げたことを喜んでくれたのです。

そんな両親ですが、私は有り難いという気持ちは持っていましたが、「有難う」と一言も言っていないのです。
もうとっくに二人とも他界しています。いまさらお礼も言えませんが、存命のうちに感謝の言葉を述べておけばよかったなとも思います。

学校の先生方にも大変お世話になりました。
下宿先のおばさんにさえ色々お世話をかけてきたのです。

人は一人では生きていけません。
会社が楽しいと思えるのも、社長始め上司や部下たちみんなの協力があってこそなのです。
感謝の気持ちは持っていましたが、ここでもやはり言葉には出していなかったように思います。

感謝の心は、こちらが言わなくても、先方には伝わるのです。
両親にしても、先生方にしても、私が、有難いなと感じていると、その心が自然に伝わるのです。
でも、一言その心を伝えた方が良かったようにも思います。

ここで言いたいことは、常に感謝の心を持っていなくては人生を楽しむことは出来ず、会社が楽しいところにもならないということです。
言葉で表現することは二の次です。
全ての事に感謝の心を持って過ごすことが大切だということです。

愛を持つことも人生を楽しむためには必要なことです。
今、私は妻を愛しています。普段は気にもかけず、口にも出しませんが夫婦の愛として、本当に愛している人なのです。
ですから、時々夫婦喧嘩もしますが、次の日には何もなかったように仲直りしてしまいます。いや、次の日どころではないですね。30分で終わりになります。
根底に互いの愛の心が伝わっているからです。

会社が楽しいと思えたのは実はこの妻のおかげです。
私が会社で仕事に打ち込むことが出来たのは、妻が家庭をすべて守り切ってくれたからです。
大変な苦労を掛けてしまいました。
よく耐えてくれたと感謝しています。
始めのうちは給料も安く、妻は内職しながら子供の世話を見てくれました。
パートに出たこともあります。
妻には感謝しても感謝しきれない恩を感じます。

この妻と結婚する前、ある女性と深く交際し、愛し合う人どうしとなっていました。
恋愛は人生の経験として楽しいことです。
愛する人が居ることはとても人生を楽しいものにしてくれます。
結婚の約束までしましたが果たせませんでした。若くしてその人が突然病気で亡くなってしまったからです。

妻は私のその事を知っています。
妻は、時々焼もちを焼いてくれますのでとても可愛いです。

子供たちとも親子としての愛情がつながっていますし、孫たちも可愛いです。
ジィちゃん、ジィちゃんと慕ってくれますし、とてもうれしいです。

この愛についても、感謝と同じように、「愛しているよ」などと言ったことがないのです。
それでもその心は互いに通じるのです。
そういう本当の愛を持つことが人生を楽しくしてくれるのです。

人生を楽しむ

会社が楽しい、人生が楽しい、妻が愛しい、子供や孫がかわいい、・・・・これらはすべて自分の心が感じていることです。

「人生を楽しむコツは好きな道を歩くこと」と私はひとくくりにして表現していますが、もう少し言わせてもらうならば、
「人生を楽しむコツは、愛と感謝の心を持って、好きな道を一筋に歩くこと」と言いたいです。
このいずれもが、自分の心の持ち方を示しているのです。
お金のことや、他人の心の事を言っているのではありません。
「三日乞食をやったらやめられない」と言われますが、他人からみたら気の毒に見えても、本人が楽しんで満足しているならそれは幸福なのです。
その人がどう心に思っているかです。

世話になった人々に感謝の心を持ち、近所の人を好きになって仲良くしてもらい、愛する妻子があるなら良い人生になるのではないでしょうか。
会社も楽しい所になるでしょうし、家庭生活も楽しくなりますし、人生として大変素敵なのではないでしょうか。
生活できる程度のお金で充分です。
豪邸を建てる必要もありません。
たまに温泉にでも行ければ結構なことです。

心の持ち方ひとつで、幸か不幸かに分かれてしまいます。
この給料よりもっと上を目指して頑張ると言う姿勢は大切ですが、今の給料に不満を抱いて生活するならば不幸を抱えて生活することになります。
今の給料でも生活できるのだから有難いと思いながら上を目指せば、幸福感を持ちながら生活できるのです。
同じ給料をどう感じて生活するかによって人生観が変わってしまいます。

「日々是好日」で生きたいものです。

一筋に歩く

会社が楽しいと感じる生き方をするには、人生としての道を一筋に歩くことです。
自分の好きな道を一筋に歩くことによって、仕事そのものを楽しくし、会社が楽しいと思えるようになるのです。

人生の道は一つしかありません。
どんなに曲がりくねっていても、人生は自分の経験や学習をした時間経過によるものですから一つしかないのです。
別の道に乗り換えたのなら、別の道と言う新しい道が枝分かれしたように前の道に繋がっているだけの事で、人生が2つあることはないのです。

登山の事を考えてみてください。
ある山を目指してある道を歩き始めたところ、途中で事情があって別の山に行くことにし、道を変更したとしましょう。
さらに再び変更したりする場合もあります。
でも、歩いてきた道はずっと一続きになっています。
ただ、途中途中で道の名前が変わっていたり、目的地が変わっていたりするだけで、実際歩いてきた道は一本しかありません。

人生もそのようなものです。
最初、目的もなくただふらふらと歩いていたり、立ち止まっている場合もあるでしょうし、険しい道になったり平たんになったりすることもあるでしょう。
歩いていたら元の場所に戻ってきてしまう場合があるかもしれません。
しかし、歩いてきた道は一続きなのです。
もし、クモが糸を吐いて歩くように人生の道を歩いていれば、どんな道を歩いてこようとも一本の糸しかないわけです。

さて、人生の道は一筋に歩くのが良いと私は考えすが、今言いましたようにどんな歩き方をしても一本なのですが、枝分かれしないで真っすぐに進みたいものだと言っているのです。
どこの山に登るかをはじめに決めたら、途中で変更することなく、その計画通りに歩きとおすのが良いのです。
人生はそれで決まるわけですから、最初にどの山を目指すかしっかり考えなくてはなりません。

決めたら最後その道だけを登るのです。
これが「一筋に」という意味です。

人生を楽しむためには好きな道を一筋に歩くことです。
好きな道であれば、仕事は楽しく、会社も楽しいです。

人生を楽しむコツは好きな道を一筋に歩くことです。
会社が楽しいですよ。



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