コツをつかむコツ

 
コツというのは要領とかポイントと言うことですが、そのコツをつかむコツがあります。
経験や練習も必要ですが、常に頭の中に置き、知恵を使うことが大切なのです。

コツを掴む

コツとは

コツと言う意味をあちこち調べてみますと、いろいろ出てきます。

何かをする時に大切なこととして
 秘訣、ポイント、極意、要領

大事な部分として
 勘所、要所、重要な点、要点、つぼ、急所

要点の把握として
 核心を外さないようすること、要領を得ること

などとされています。

コツの語源

人の身体の中心となるのは骨です。
骨の周りに肉が付き、皮が付いているわけです。

物事にも中心となる大切なところがありますので、そのことを「骨」で表現し、「ほね」と言わずに、「こつ」というようになったのです。
人の身体を支える大切なところは「骨」ですから、これを「こつ」と言い、「コツ」と書くのです。
「コツ」の語源は、「骨」なのです。

ただ、語源はこのようなのですが、実際にこの言葉を使う場合には、「コツ」と言い、「骨」とは言いません。
コツを漢字で書けばどう書くのですかというのに対し、「骨」と書きます、というのは本当なのかどうかはっきりしません。
「骨」は語源ですが、コツ=骨、ではなく、「コツ」は漢字で書かれることはないように思うのです。

物事の大切な勘所を、身体の中心である骨を参考として、「コツ」と呼ぶようになったのです。

本当に「コツ」=「骨」ならば、
「コツを掴んだ」と言うのを、「骨を掴んだ」と書いても良いはずですが、「骨を掴んだ」は犬の骨とか魚の骨など形のある「骨」を「手」で掴んだことを意味してしまいます。
「コツを掴んだ」と言うのは形のあるものを手で掴むことを言っているのではありません。
ですから、「コツ」=「骨」ではないのです。

コツを掴む

コツを掴むとは

「コツ」とはどういうことかは、前述のように、勘所、要所、重要な点のことですが、その勘所、要所、重要な点を「掴む」と言うことはどういうことでしょうか。
「コツ」に形はありません。
形のない物を「掴む」のです。

この場合の「掴む」は、会得するとか、納得するなど「心で感じ取る」ことを意味します。手で掴むわけではありません。

コツを綱むということは、「要所を会得する」と言う意味になります。

コツを掴むコツ

ではどのようにすれば「要所を会得する」ことが出来るのか、その要領を言いたいのです。
人により、場合によりその方法は様々かもしれませんが、私の長年の経験から申し上げます。

あることを行うのにどのようにすればうまく行くのかを見出し、実行できるようになることが「コツを掴む」と言うことになりますが、そのためには経験と学習が大切なことは言うまでもありません。
しかし、より良くできるようにするにはどうすればよいかと常に考えていることが大切なのです。

常に考えていますと、色々の機会をとらえることが出来るようになります。
見逃さずに発見できるのです。

私は家で日曜大工など色々の事をしますが、セメントを塗った時、こて跡が残り、どうしてもプロのようにできません。
いつ塗る時もどうしたら解決できるか色々の方法を試していました。
ある時、新築中の家でプロの左官屋さんが玄関前をセメントで塗り、一服しておられました。
ちょっと声をかけてみたのです。
「素人なのですが、こて跡が残り困っています。どうしたらよいでしょうか」と。
すると、「わしが今休んでいると思うかね。違うよ。タイミングを見ているのだ。もう一度コテでなでるタイミングをな」と。
よく聞いてみますと、なでては休み、またなでては休み、一日かけるのだそうです。

プロに聞いてその「コツ」がわかったのです。
どうしたらよいか考え、頭の中にありましたから、プロの姿を見た時、聞いてみることが出来たのです。
真似してみますとうまく行きます。
「コツ」を掴むことが出来たのです。

自分で試してみること、常に頭に入れておくことが大切なのです。
どうすればよいか改善策を求める知恵が大切なのです。
そうしていれば、「コツ」を掴める時がやって来ます。
頭の中に無く、知恵を使わなければ「コツ」はいつまでたってもつかめないでしょう。

「コツを掴むコツ」は、「常に考え知恵を使うこと」です。



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