「生きる道」の「道」とは

 

色々の道

「道」には色々の意味があります。生きる道の道とはどういうことでしょうか。
車が走る舗装された道ではありません。この「道」とはどういうことか道の意味を解説します。

実在する道

実在していて、目で見ることの出来る道です。
また、目には見えなくてもそこにあることが理解できる道も含まれます。
集団や個人など別々の人が暮らしている場所の間を、通行しやすいように整備された一定の線で結ばれていることを示します。
この線を道と言います。
更にその線に沿ってなされていることや、場所の事も「道」と言う言葉が付けられています。
例を挙げてみます。

 道路、街道、間道、国道、参道、車道、歩道、舗道
 公道、坑道、軌道、隧道、鉄道、
 道中、道標、沿道、糧道
 食道、水道
 赤道、北海道

赤道は見えませんし北海道は、線ではありませんが、そこにあることは分かります。

人を導く教えとしての道

人を導き教え導く道。モラルや信仰上の教えの事を道と言います。
少し聞きなれない言葉も多いですが、列挙してみます。

 道学、道徳、道理
 王道、求道
 外道、邪道、修道
 人道、正道、天道、伝道、入道、非道
 仏道

専門を究める技芸の道

修練を積み、その道を極める、などと言われる「道」です。

 華道、歌道、芸道
 剣道、茶道、柔道
 書道
 武道

言うとか伝えることを示す道と言う言葉

このような意味でつかわれる「道」と言う言葉もあります。

 報道、言語道断
 道破、唱道

仏教でよく使われる「道」

仏教にはたくさんの道がありますが、よく使われる言葉として次の「道」があります。

 六道
 地獄道

これは、悟りを開いていない人間が、長い間に往来する道を示しています。

道の意味合い

みち

「みち」と言う字を引いてみますと、「道」のほかにたくさんあります。
径、途、路、迪、倫
そのほかにも亨、教、満、理、通、長、陸などがありましたがこれは別として、簡単に見てみますと、

 径:車が通れない小道、細道、まっすぐに結ぶみち
 途:道のり、途中、道程
 路:人や車の通れる道
 迪:道徳、導く、教える、すすむ
 倫:すじみち、人と人の整理された関係

と言う意味があります。

さて、「道」の意味についてですが、調べてみますと次のように解説されています。

 ・ 人や車、船などが、通行できるように整備された所
 ・ 目的の場所に至る筋道や、その途中
 ・ 目的地までの、道程、行程、距離
 ・ ある目的や行きつくための道筋
 ・ 人としてなさねばならないとされる行動のすじ道、道徳、ことわり、物の道理
 ・ 儒教・仏教などの教義、神仏の教え
 ・ 芸術や技芸などの分野、また、その真髄の精神
 ・ ある特定の分野
 ・ 事を行うための筋道、手だて

武道としては剣道・柔道・弓道・空手道などがありますし、
芸道 としては茶道・華道・書道・日本舞踊などがあります。
これらはその真髄の精神を学び取ることを目指す道を言い表しています。

仏教においては六道と言う道があり、
地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道
とされています。

「道」には大変多くの意味があるのです。

人生としての道

人が一生の間、どのように過ごし、どのように経験をしてきたか、あるいはするかと言うのが人生です。

人生観は、それを自分はどう評価するかということです。

「人生の道」の「道」とはどのようなことを意味するのでしょうか。
私は、人生を楽しむためには好きな道を歩むべきだと言っているのですが、「好きな道」の「道」とは何ですかと聞かれると、相当困ってしまいます。
分かっているようですが、いざ説明しようとするとどう答えればよいか困ります。

人や車が通行するために整備された道でないことは確かです。
神仏の教えでもありません。
前述の「道の意味合い」の中からこれらを除外しますと、
 ・ ある目的や行きつくための道筋
 ・ 人としてなさねばならないとされる行動のすじ道、道徳、ことわり、物の道理
 ・ 芸術や技芸などの分野、また、その真髄の精神
 ・ 事を行うための筋道、手だて
が残ります。

私の「好きな道」の「好き」は、「電気」です。
電気について学び、設計開発することです。
高校の時に考えました。数学と物理は得意でしたので、数学の先生になることも選択肢として挙げられましたが、自分の「好き」なのは電気です。
電気の物を作るのが好きなのです。
そのため、私は将来、電気関係の会社で設計開発したいと言う願いを持ったのです。

私の場合、人生の道の「道」は、電気設計と言う目的に行くための筋道の事であり、その筋道を歩むためには勉強と言う人としてのなさねばならないことでもあるわけです。
さらに、その分野においてはいくつも特許を取れるほどの所に至ることです。

私の場合、電気設計と言う人生の目標に行きつくための道筋を「道」と表現しているのです。
私の場合はこのように言うことが出来ますが、一般論としてはもう少し広義に考えた方が良いと思います。
「目標に行きつくため」を除外した方が良いと思います。
なぜなら、私は好きな道を歩むと決めたからです。

一般論として、
「人生の道」とは「人の生きてきた経験や記憶」を意味するものだと思います。
これから人生が始まると言う人にとっては、
「人生の道」とは「これから生きていくうえでの経験や記憶」となります。



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