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文通で知り合った人ですが、一度会ってからは、互いに付き合う夢を持つようになったのです。 その後、夢が夢ではなくなり本当に愛する人となりました。 文通がもとで付き合う夢を抱くようになり、更に恋から愛となり結婚の約束にまで行ったことをお話しします。 文通から付き合う夢に蛍雪時代の文通募集の頁大学受験のために勉強していましたが、蛍雪時代と言う受験用の月刊誌がありました。なかなか情報が多く、ネットもスマホも無い時代には貴重な存在でした。 蛍雪時代には一休みしましょう、と言うことで、文通相手を募集する頁がありました。 募集欄に自分の氏名を掲載することは勇気のいることです。 私は自分から掲載して文通相手を募集する勇気はありませんでした。 勉強の合間に、ものは試しと思い、そこに書いてあった一人の人に手紙を出してみました。 どうせ出すなら、女性の所にしようと思い、女性の名前の所へ出してみました。 「私は何々と言う者ですが、もし文通していただければ嬉しいです」と言うような内容です。 この雑誌は受験生みんなが見ていると言われる雑誌です。 この方の所にも、たくさんの手紙が来るに違いありません。 私は字が下手ですし、選んでもらえる可能性は極めて低いですが、ダメ元で出してみたのです。 しばらくしましたら、返事がきました。何と、OKが出たのです 女性の方から文通しましょうと言って来たのです。 嬉しかったですね。 写真交換後で分かったことですが、やはり20人か30人くらい申し込みがあったそうです。その中から2〜3人にOKを出し、他の方は断られたそうです。 しばらくしてからはその2〜3人が私一人になってしまいました。 どうして私が選ばれたのかこれも後になってから分かったことですが、字は下手でも、文章にまとまりがあり、要点をきっちり掴んているように思えたからだそうです。 大学も二人とも合格でき、私は大学のある都会に出て下宿生活に入りました。 しばらく文通が続きましたが、どちらからともなく、写真交換の話になりました。 わざわざ写真を撮ることもありませんので、有り合わせの写真を送りました。 彼女からも、少し前のですけどと断りがあり、遊びに行った時の写真が送られてきました。 会いたい手紙のやり取りが進むにつれ、だんだんお互いに一度会ってみたくなってきました。写真はあるのですが、やはりそれでは満たされません。 会ってみたくなってくるのです。 しかし遠く離れていますから、そんなに簡単にデートすることはできません。 どう計算しても一泊2日の工程になるのです。 会いたいと思ったのは私だけではありませんでした。 彼女も会いたいと思ってくれたのです。 私は構いませんが、彼女は女性です。 同じ宿で一晩過ごすことに心配もあったと思います。 私は自分に誓いました。 迷惑をかけてはいけないから、絶対手は出さないぞと。 そうしてデートが実現したのです。 念願かなって会うことが出来たのです。 無事に過ごすことが出来、最後の別れ際には、「またお会いできます?」と聞かれ、「もちろんです」と答えました。 付き合う夢が現実になる大学に入って間もなくのこと一度会ってからは、頭から離れなくなってきました。付き合いたいと言う夢を抱くようになって来たのです。 手紙のやり取りをしていますから、どうしてもその気持ちが文章に入ってしまうのかもしれません。 彼女の手紙にも同じような夢を持っていることが感じられます。 写真交換から最初のデートまで行ったわけですが、この先本当に付き合いたいと思うようになって来たのです。 寝ていて付き合う夢を見るわけではありませんが、付き合いたいと言う希望を持つようになって来たのです。 付き合うと言うことは、どこまでの事か定義はありません。 交際すると言うことと変わりはないと思いますが、また会って話をしてみたいと思うわけです。 大学に入ってしばらくの間は付き合いしてもらえることを夢に見ていたのです。 でも本当に遠く離れていることは問題でした。 手紙しか方法は無いのです。 スマホもパソコンもありません。 電話も呼び出しになりますし、長距離電話は大変お金がかかってしまいます。 付き合う夢は夢でなくなるくだんだん二人とも同じ気持ちが高ぶってきました。付き合いしたいと言う思いになって来たのです。 私一人が付き合いたいと言う夢を持っただけでなく、彼女も同じ夢を持つようになって来たのです。 こうなりますと、また会ってみることを計画しないではいられません。 再会は実現しました。 そのうち再会では済まなくなり、何回も会うようになってしまいました。 完全に付き合う夢は夢ではなくなり、現実になって来たのです。 交際と言うか、付き合いというか、言い方は分かりませんが、もう文通の域は通り越し、完全に恋人同士になってきました。 本当に愛する人となる結婚の約束付き合いたいと言う夢が現実の事となり実際に付き合っているうちにだんだん恋愛ではなく、本当に愛すると言うことに変わってきます。恋愛と愛の区別は明確ではありませんが、恋愛の間は好きだと思い、この人とデートしたいと思うような心です。 しかしその先になりますと、デートではなくなります。 本当に愛するようになって来るのです。 どうしてでも結婚し、一緒に暮らすことを考えるようになります。 彼女とは結婚の約束をしました。 結納をしてたわけでもなく、婚約指輪を送ったわけでもありません。 形式とか、形とかは全く眼中にはありません。 二人とも、一緒になることを望み、約束したのです。 互いに、「好きです」とか「愛してます」などとの言葉は使いません。 言葉でなく、心が直接行きかうのです。 私の心は彼女の心に届き、彼女の心は私の心に入ってきます。 大体において、「愛する」ということは見ることともできなく、言葉でも正しく表すことはできません。 心で感じるものです。 心で感じるものを取り出して見せるわけには行きませんし、絵にかくこともできません。 そんな心を言葉で説明しようなどと言うのは無理なことです。 そのような言葉を望むのは、まだ、本当に愛しあっていない段階だと私の経験では思います。 本当に愛しあえば、言葉は必要ありませんし、言葉で説明できない深い愛を持つようになるのです。 言葉で言わなくても、お互いの心に通いあうのです。 彼女の親には結婚の許しを得ることが出来ました。 ところが私の親は許してくれなかったのです。 まだ若かったですし、ゆっくり時間をかけて説得することにしました。 愛の破綻これほど愛し愛される仲になって来たのですが、この愛は成就することがありませんでした。やっと私の親が許してくれたちょうどその時、彼女が突然亡くなったのです。 彼女が病気で突然亡くなってしまったのです。 連絡をもらい飛んでいきましたが、白い布をかけられた台の上に、白い箱が置かれていました。 苦しい息の下から、私の名前を呼んでいたそうです。 こんな残酷なことがあっていいのでしょうか。 打ちひしがれました。 とても言葉で言い表すことの出来ないショックを受けました。 半年ほどの間苦しみました。 残念でした。 最愛の人を失う悲しみは言いようがありません。 仕方ないものは仕方ないです。 でも、彼女は今でも生きています。 元気な姿で私の心の中で生きています。 思えば、文通で知り合った彼女ですが、写真の交換から、付き合う夢を持つようになり、実際に付き合うようになったのです。 そうして付き合っているうちに互いに愛が芽生え、本当に愛する人どうしになって来たわけです。 結婚と言う夢も持ちました。二人の心は一つに結ばれました。 しかし、天は許してくれなかったのです。 運命論は信じませんが、運命というのはこういうものなのでしょうか。 本当に残念です。 その後その後私は見合いをし、現在の家内と結婚しました。結婚後は夫婦愛が生まれ、私は家内を愛していますし、家内も私を愛していてくれます。 家内には、私の若い頃の彼女の話をしてあります。 十分理解はしていてくれるのですが、何かのはずみに、ヤキモチを焼いてくれます。 ヤキモチ焼かれるのは嬉しいですね。家内が可愛いです。 昔の彼女も天国から見ていて、きっと私たちの幸せを祝福していてくれると思います。 付き合う夢の実現とその後のまとめ項目的にまとめてみますと以下のようになります。文通がもとで付き合う夢を抱くようになり、更に恋から愛となり結婚の約束にまでなって行ったいきさつです。 大学の受験勉強 蛍雪時代の文通募集に応募 女性と文通が始まる 写真の交換 一度会ってみた また会いたくなる 付き合う夢を抱く 付き合う夢は夢ではなくなり付き合いが実現する 恋心から愛になる 結婚の約束 彼女の突然の死 苦しむ その後現在の家内と結婚 昔の彼女も祝福してくれると思う |